目を見て話しましょう

 

少し前、りゅうママさんのブログに、「おりゅうが最近、私を見ていない。視線の先にはオヤツ入れが・・・」という記事が載っていました。写真付きで。

写真には、一心にりゅうママさんを見つめる藍虎ちゃんと、その隣で確かに視線を少しズラしているおりゅうさんが写っていました。

 

この視線…。この視線を私は、いつも見ています。とても身近で。
そう、【元】はいつだって、「おかさんよりもオヤツでち」視線。

今更ながら、がーーーーーーーーん。

そうかぁ…これじゃダメなんだ。

本当に本当に、「今更なに言ってんだ?」な感想ではありますが。
私、犬って、基本的に相手の目を見ないものかと思ってたんです(ぉぃぉぃぉぃ…)
目をじっと見つめるのって、最大限に甘えてじゃれつこうとするときと、逆に敵対するときくらいなのかな。と。
そりゃあ、おさんぽで歩きながらチラチラとこちらの目を見ることはあるし、「アイコンタクトってこういうもの」って思ってたけど。
じっとこちらを見つめるってことを、あまりしないものかと思っていました。

 

私自身も、犬の目を見つめるときって、よっぽど真剣に何かを伝えようとするときだけでした。それ以外は、あんまり見つめちゃいけないのかと…。

たとえば、コマンド。目を見て「スワレ」というと、【元】は私から目をそらします。目をそらしたまま座ります。
たとえば、おさんぽの帰り道。「まだ帰りたくないでち」のストライキで座り込んでしまったとき。【元】に顔を近づけ、目を見て「帰るよ」と言います。【元】、目をそらします。顔を両手で包んで、こちらに向けさせ、もう一度「【元】、帰るよ」と静かに言います。【元】、ちらっとこちらを見てすぐに目をそらします。目をそらしながらも、渋々立ち上がって、ついてきたりします。

 

それ以外のときに、意識して【元】の目を見ることって、あまりなかったように思います。

褒めるとき。「よーし。【元】、いい子」と言いながら、私は今までどこを見ていたでしょうか。もちろん、よそ見をしたまま褒めたりはしませんが、【元】の目を見て、というよりは、【元】の「方に」目をやりながら、という感じでした。意識して「目を見る」ということをしていませんでした。
ごほうびにフードを一粒あげるときにも。【元】は私の顔なんか一向に見ず、オヤツ入れもしくはオヤツを持った私の手に集中しています。
そういうものだと思ってたんですよ。一刻も早くオヤツが欲しいから、オヤツ入れ、もしくは私の手元を見る。それって自然なことなのかな、と。

 

りゅうママさんのブログの写真の藍虎ちゃんは、本当に真っ直ぐりゅうママさんを見てた。オヤツ入れなんか見なくても、りゅうママさんが自分にオヤツをくれることはわかっているから。
おりゅうさんの視線の変化に気づいたりゅうママさんが、おりゅうさんとの関係の再構築に努力して。おりゅうさんはまた、前みたいにまっすぐにりゅうママさんを見るようになったそうです。

私も、このまんまじゃいけないんだな、と思いました。
【元】はおりゅうさんと違って、別に臍をまげてるわけでもなんでもなく。ただ単に、「飼い主の目を見てコミュニケーションする」ことを知らないだけなんだと思います。【元】が知らないんだったら、私がそれをきちんと教えなくては。

今日の昼間、ふと思いついて【元】をイレギュラーさんぽに連れだし。
歩きながら名前を呼んで、振り向かせてみました。振り向いた視線の先には、オヤツを握った私の手。いつもなら、振り向いた時点ですぐにその手が動いて、口元にオヤツを運んでくれるはずなのに。今日は動きません。
「??? でち」と私の顔を見ます。そのタイミングで、「そう、【元】、そうだよ、いい子!」褒めてオヤツを…と思ったら、私の手が動き始めた時点で、【元】の視線はまたもや私の手に。う~ん。これじゃあ、今までとおんなじかぁ。。。

またもや歩いている最中。イキナリ名前を呼んで振り向かせます。私の手元を見る【元】。「【元】、こっち。こっちだよ。おかさん見て!」 声をかけると、視線が私の顔へ。「そう、いい子! そうだよ、【元】、おかさん見てね。いい子! そうそう、【元】、いい子-!」オヤツを与えるのを少し待ち、目を見ながら言葉でしばらく褒め続けます。
そうしたら。
【元】、私から視線をそらさずに、目をキラキラさせてなんだか嬉しそう。
あれれれれ? そうかあ、こういうことなんだ。
この状態で長く引っ張ると、さすがに【元】の視線がそれます。そらさないために名前を呼んで、少し顔を近づけたら、今度は顔をベロンベロンに舐められてしまいました(汗)

加減が難しいところですが…。でも、なんとなく方向性がわかってきたような気がします。
私のことだから、わかったと思った方向が間違っている可能性は大きいですが(笑)

でも、【元】との距離を、今より少しでも近づけるために。試行錯誤になるかもしれないけど、いろんなことを試してみたいと思っています。
元ち、がんばろー!

 

2 Responses to “目を見て話しましょう”

  1. りゅうママ
    11月 13th, 2009 | 7:07 AM

    アイコンタクトは、形式的に教えるものじゃなくて、自然とそうなるようは関係を作った結果なのでしょうね。

    りくは、子供の時から、ストーカーのように私について回って、いつも私を見ていました。
    ふっと視線を感じで振り向くと、りくがジーッと見ていて、私と目が合うと嬉しそうに尻尾ぷんぷん。
    「りく」って呼ぶと、ニコニコ笑って飛んできました。
    山徒がそっくりなので、家で生まれたってだけじゃなくて性格もあるのだと思いますが、最初からそうだったのは、やっぱりここで生まれたってことが大きいと思います。

    外から来た「元ち」や「おりゅう」や「藍虎」は、時間を掛けて関係を作らなければならないですが、それが犬飼いの醍醐味。(オーバーですがw)
    1歳を目標に気長に積み重ねて行ってくださいね。

    「わかってくれないなら良いやー!」と、諦めの早い銀ちゃんも奮闘中です^^

    目で訴えるようになると、要求鳴きの問題は解決できると思いますよ~。
    ただし、目で訴えられるように、しばらくはカーテンを開けておいてやる必要があるかもしれませんが^^

    がんばれ~!元ち&おかさん!

  2. 11月 13th, 2009 | 8:23 AM

    >りゅうママさん

    そう、多分、自然とそうなるように…というのが正しいと思います。
    でもね…。私、【元】が私を見てしっぽを振っているときに、いつも自分から目をそらしていたと思うんですよ。
    【元】が待っているのは「私」じゃなくて「ご飯」だと思うので(いや、私よりご飯を待っていたという観察自体は、正しいのかもしれませんが…)。「まだご飯の準備ができていない」または「まだご飯の時間ではない」という場合に、「目を見て話しかけることで、余計に期待させてはかわいそう」という気持ちがあって。
    ご飯の時間になればなったで、【元】はもう、私よりご飯に釘付けなので。
    考えたら今まで、目を見て話すということが、ほとんどなかったような気がします。

    おさんぽのときも、名前を呼ばれたら振り向く、ということを教えるために、呼んで振り向けばオヤツを与えるようにしてきました。その結果、名前を呼んだら手元を見る、オヤツ入れを見る、ということだけを教えてしまったようです。

    食べ物に釘付けになることと、飼い主との信頼関係があるかどうかとは、直接には関係ないのかもしれないけど。でも、少なくとも、赤ちゃん時代から今までの間に、信頼関係を築く機会が何度かあったはずで、その機会を私は、ことごとく逃していたように思えるんですよ。

    私が結婚したとき、ぱんだくんは既に4匹の子持ちで。いや、全部猫だったんですけどね。もうみんなオトナになっていました。
    それでも、なんの問題もなく、みんな私に懐いてくれたんですよ。中には、育てのお父さんより私の方が好きだった子もいた(と私は勝手に思ってます)くらい。
    後から拾ってきた子猫も、私にべったりで、子猫時代はそれこそストーカーみたいになってました。今でも、私になでてさえもらえば満足、みたいなところがあります。

    猫でさえこんなに懐くんだから、犬なんか放っておいてもベタベタに懐いて当たり前、みたいに思ってたんですね。
    でも意外にも、犬の方が手こずってます。オトナ猫より子犬の方が心を開いてくれないなんて。私の常識、ひっくり返りましたー(汗)

    多分、【元】が私のことを好きなのは間違いないと思うんです。おさんぽ仲間のパパママ何人かにもかなり懐いていますが、それでも多分、そのひとたちよりは私の方が好きだと思います(思いたいです)。
    だけど、あくまでも「その中の1番」でしかないと思うんですよ。私は今、【元】にとって、決して「特別な存在」ではないんじゃないかと。
    どうやって関係を作っていくか、は、これからいろいろ考えなくてはいけないと思いますが、まずは目を見て話すこと、そこから始めてみようと思います。

    カーテンは、たいていいつも、30cmくらい隙間をあけてあります。表通りに面した窓ではないので、知らない人に覗かれる心配もあんまりないし(笑)
    おなかがすいたりおさんぽに行きたくなったりすると【元】は、そのすきまからじっとこちらを凝視してます。
    顔が黒っぽくて、離れたところからは表情が見にくいので。なんだかモアイ像ににらまれてるみたいで、いつも笑ってしまいます。
    そのモアイ像、私たちを凝視しながらご飯が出てくるのを待つわけですが、忍耐の限界にくると、ひんひん鳴きます。
    いや、だって…。まだご飯の時間じゃないでしょ。おさんぽはさっき行ったでしょ、というようなときでも。モアイくん、なかなか頑固です。